京アニ 身元公表 なぜ

京アニ実名報道・身元公表申し入れの理由はなぜ?マスゴミ12社(在洛新聞放送編集責任者会議)が被害者リストの全公表を求める事態に。


今回は京アニ事件の実名報道身元公表をマスコミ12社(在洛新聞放送編集責任者会議)が申し入れた理由はなぜなのか、見ていきたいと思います。

2019年7月18日に発生した京アニこと京都アニメーション第1スタジオで起きた、青葉真司容疑者による放火事件。

あまりにも凄惨すぎる事件は多くの人を悲しませ、そして何よりも被害者の遺族の方々の心に二度とは埋まらない穴を空けてしまったと思います。

そんな事件の被害者リストは現状10名公表されているのですが、京都府内の報道12社はそんな事態に対して実名や身元を速やかに公表するよう申し入れ書を提出したそう。詳しく見ていきましょう。

京アニ事件被害者リストの実名報道・身元公表を在洛新聞放送編集責任者会議12社が申し入れ

ということで早速内容に入っていきたいと思いますが、前述したように京アニこと京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオで数多くの人の命が奪われた放火事件が起こったのは2019年7月18日のこと。

日本のみならず世界中の人々を震撼させた大事件として決して忘れられない、忘れてはいけない事件であると思います。

その犯人である青葉真司容疑者の名前が公開されたのは記憶に新しいですが、当の犯人は事件当時に負った全身やけどの治療に追われており、事件の全てを語ることはまだありません。

 

そういった状況の中で今回話題を呼んでいる出来事が起こりました、京都府内の報道12社が京都府警に対して犠牲になった35人のうち25人の身元公表の申し入れ書を提出しています。

在洛新聞放送編集責任者会議にて申し入れ書は制作され提出に至ったそうですが、会議に参加している申し入れ書を提出したマスゴミ12社はこちら。

  • 朝日新聞 京都支局
  • NHK 京都放送局
  • 京都新聞社
  • 京都放送
  • 共同通信社 京都支局
  • 産経新聞 京都支局
  • 時事通信 京都支局
  • 中日新聞社 京都支局
  • 日刊工業新聞社 京都総局
  • 日本経済新聞 京都支局
  • 毎日新聞社 京都支局
  • 読売新聞社 京都支局

申し入れ書は京都府警の植田秀人府警本部長宛てだったと言いますが、どうしてこのような事態となってしまったのでしょうか。理由はなぜなのか見ていきましょう。

在洛新聞放送編集責任者会議の京アニ身元公表申し入れの理由はなぜなのか

身元公表から一夜・大勢が献花に 京アニ放火殺人

まず報道12社が公表している今回の身元公表申し入れ書の理由については、「事件の全体像が正確に伝わらない」ためであるとコメントしています。

そして「過去の事件に比べても極めて異例」として、速やかな身元公表を求めているというのが現状です。

 

まず前提として京都府警が被害者リスト全ての身元公表に至らない理由は、「遺族の気持ちを最優先に考えた結果」であるとしています。

これには異論はおそらくそこまでないのではないかと思いますが、あまりにも凄惨すぎる事件であるということや、事件の大小に関わらず「大切な人を失う」ということの重大さや残された人間の気持ちを考えると当然の判断であることは確かでしょう。

報道12社は「過去の事件に比べても極めて異例」とはしていますが、過去に2015年に起きた川崎市の事件に関しての弁護士会の声明では、以下のように「プライバシーの権利を尊重すべき」ということが述べられていました。

なぜ、犯罪の被害に遭うと、被害者や遺族は実名や顔写真をさらされなければならないのでしょうか。

今年の2月、川崎市で中学1年生の男子に事件が起きました。ご遺体が発見された直後から、新聞やテレビで被害者の名前や写真がたくさん流れています。

週刊誌の中には、被害者の家族構成や生活状況について書き立てたものもありました。遺族の個人的つきあいまで書かれているものもあります。さらに、インターネットでの書き込みには凄まじいものがあります。

プライバシーの権利とは、自分についての情報を適切にコントロールする権利と理解されています。

「知られたくないことは知られない権利」「放っておかれる権利」といってもいいでしょう。

それなのに、なぜ、被害者は同意なしに実名や顔写真をさらされるのでしょうか。
なぜ、遺族は同意なしに家族構成や生活状況を書き立てられるのでしょうか。
なぜ、望んでもいないのにコメントを出すよう求められるのでしょうか。
なぜ、お通夜や告別式の様子を写真やビデオに撮られるのでしょうか。

被害者や遺族は、自分についての情報を適切にコントロールすることが許されないのですか。知られたくないことは知られたくないと、放っておかれることは許されないのですか。

私たちは、今回の事件をめぐる新聞やテレビやネットの状況は問題があると考えています。記事を書く人、ネットに書き込む人、それを見たり読んだりする人たちにも、この問題に気づいてもらいたいです。

横浜弁護士会は、報道機関や社会の人たちすべてに、被害者や遺族のプライバシーを尊重するよう求めます。

2015(平成27)年3月26日
横浜弁護士会
会長 小野  毅

もちろん事件性の違いや遺族の方々がそもそも違うという点こそあるものの、弁護士会が発表した声明は大きな意味合いを持っているのではないでしょうか。

まず最優先すべきは「遺族の方々の思い」であるように感じる

京アニ死者10人身元公表 ファンから悲嘆の声

今回の京アニの事件に関しては、既に2019年8月2日に被害に遭った35名のうち10名の実名が公表されました。

その中には兵庫県赤穂市出身でアニメ「らき☆すた」の監督を務めた武本康弘さんなど、22歳〜61歳の男女が発表されていましたが、これについては遺族の方々が実名発表を了承し葬儀を終えているなどの事情も考慮した上での発表であったとしています。

 

ここで大切なのが、やはり「遺族の方々が実名公表を了承している」という点であることは間違いないでしょう。

そういった意味では今回の報道12社による身元公表の申し入れ書はそんな遺族の方々の思いをある意味踏みにじる行為に近しいものであり、見方によっては「遺族の思い」よりも「事件の全体像の把握」を優先しているようにも捉えられかねません

 

ただし、一部では「報道の自由」ならびにメディア法を優先する方が良いという意見も、もちろんあることにはあります。上記川崎の事件での弁護士会の声明に対して、当時立教大学の服部孝章名誉教授は以下のように取材に答えていました。

「実名の開示は、どんな人物だったのか、どんなことが起こったのかを検証するのに必要だ」と強調。

「メディアが実名を報道するかどうかは、警察ではなくメディアが責任を持って判断することだ。当局による恣意(しい)的な情報選別は、都合の悪い情報の隠蔽(いんぺい)にもつながりかねない。『遺族感情』などを理由に、安易に匿名にすることは許されない。

しかしながら、です。これはあくまで法に詳しい専門家の1つの意見であるに過ぎず、世論を形成する多くの国民というのは同じ感覚・知識を持ち合わせているわけではもちろんありません。

そういった意味ではメディアに関する専門家や報道各社の人たちからすれば実名公表が必要であるかのように思えるかもしれませんが、一般的な世論としてはやはり「遺族の方々の思い」を尊重すべきだと考える人が多いはずです。

既にツイッターなどインターネット上では報道12社の申し入れに対して批判の声も殺到している様子。問題はこの申し入れに京都府警がどういった対応を示すのかというところですが、万人が満足はできなくとも遺族の方々の思いをまず最優先に動いて欲しいというのが個人的な願いです。

まとめ

ということで今回は、京アニ事件で被害にあった方々の身元公表を報道12社が求めたということで、その理由や背景について見てきました。

もちろん身元公表をすることによって事件の全貌が明らかになったり安否を知ることができたりと(実際になるかは定かではありませんが)少なからずメリットはあるのかもしれませんが、それを要請した・申し入れたというのは問題点なのではないでしょうか。今回は少し急ぎすぎではないかとも感じます。

まずは遺族の方々の気持ちが何よりも優先されるべきでしょうし、それこそ報道を実際に見る・メディアに触れる自分たちとしても、遺族の方々の気持ちを踏みにじってまで事件の全貌を知りたいとは思わないわけです。

そういったメディアの「中」と「外」にいる人の間に生まれた感覚の違いや剥離、メディアに求められるものと求めるものの理解が、求められているのかもしれません。

正直今は、凄惨な事件が起きてしまったということと、遺族の方々を中心に多くの人々が悲しんでいるということ。そのことだけでも精一杯です…