【スマブラSP】プロゲーマーの選手は賞金を大会で獲得できるのか|優勝景品や海外と日本の違いを調査してみた。


「スマブラSP(正式名称:大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)」といえば、ゲーマーに限らず、任天堂を知っている人でなくともそうでなくとも(そもそも任天堂知らない人もそこまでいないはず)、誰もが知っているビッグタイトルのゲームでしょう。

スマブラといえばマリオだったりゼルダだったり、はたまた任天堂以外のゲーム会社から参加したソニックやスネークだったり、「任天堂オールスター」と題して1999年に64版がリリースされてからは数多くのゲーム作品からキャラクターが参加しているゲーム界のサラダボウル的作品。

自分も小学生だったかそれくらいの頃に64版がリリースされてからは、ゲームキューブのDXからNintendo SwitchのSPに至るまで、全ての作品をプレイしてきたスマブラーです。もはやスマブラなしでは生きていけない。本当に。

 

そんなスマブラSPですが、eスポーツが全世界的に広がりを見せるにつれてeスポーツとしての開催を目的としたスマブラ大会も目に入るようになってきました。

今回はそんなeスポーツの浸透という流れに沿う形で、スマブラSP界隈におけるいわゆる「プロゲーマー」の選手たちは大会で賞金を獲得しているのかどうか。どういった景品が大会では与えられるのか。海外と日本ではどういった違いがあるのか、といったことについてフォーカスしていきたいとお思います。

「スマブラSP」のプロゲーマーは賞金を稼げるのか?

eスポーツとしてのスマブラが認識されるようになってきたということは、それと同時にスマブラで稼げるのかどうか?ということが気になる人も増えてきたのではないでしょうか。

自分の好きなことで稼いでいく、というような類の話は昨今よく耳にするようになってきたものですが、スマブラSPで稼いで食べていける・生活していけるというのであればそれはまた美味しい話かもしれない。「仕事はゲームです」なんて言ってみたいような気もします。

 

基本的にゴルフだったりマラソンだったり普通のスポーツにおける「大会」というものでは、優勝なり受賞なりすると「賞金」つまりはお金をもらえるようなケースが多いでしょう。スポーツに限らずとも例えばM-1ぐらんぷりで優勝したらいくら、みたいな話はよくある話。

ではeスポーツにおいてはどうなのか、というところを見てみると、確かシャドバのeスポーツ大会で優勝賞金が1億円!なんてニュースを2018年に見たような気もしますが、賞金はどんどん高額なものになってきている流れすらあります。

 

ただ、スマブラSPにおいては日本のスマブラプロゲーマーたちの話や大会の兆候を見た感じ、そこまで「稼いでいる」というような印象を持つ人はいないのではないでしょうか。

実際、海外のプレイヤーは大きくスマブラの大会で収入を得ているという人は多いとまでは言いませんが存在しています。しかし、日本のプレイヤーは(世界的に見れば日本に限った話ではないかもしれませんが)あまり賞金で稼いでいるという人は多くはありません。

実際に「スマブラ for Wii U」時代のプレイヤー長者番付を見てみると、過去の兆候や世界との違いについて感じる部分があるかもしれません。

「スマブラ for Wii U」時代のプレイヤー長者番付。

ということで、スマブラSPはまだ発売されてから間もないために大会の開催数も過去作品に比べると少ないので、参考程度にまず「スマブラ for Wii U」時代のプレイヤー長者番付を見てみましょう。

償金額やランキングの詳細については2017年時点のものなので正確性には欠けるかもしれませんが、あくまで参考程度に見てみてください。

  1. ZeRo (104,642ドル / 約1,157万8,000円)
  2. Ally(58,855ドル / 約651万2,000円)
  3. Nairo(58,444ドル / 約646万6,000円)
  4. Dabuz(41,243ドル / 約456万3,000円)
  5. Mr R(28,115ドル / 約311万1,000円)
  6. MKLeo(21,183ドル / 約234万4000円)
  7. Mew2King(17,795ドル / 約196万9000円)
  8. VoiD (16,917ドル / 約187万2,000円)
  9. ANTi(16,629ドル / 約184万円)
  10. Abadango(16,366ドル / 約181万1,000円)
The Story of ZeRo: The King of Smash 4 (Smash)

累計額で言えばMew2Kingが2000万円以上も稼いでいるためもはや独走状態と言えますが(初期からどれだけその名前を目にしたことか…)、「スマブラ for Wii U」においては上記のような番付になっていました。

まさに圧倒的王者の名にふさわしいZeRoだったり、個人的にとても好きな攻撃的スタイルが魅力のNairoだったり、SPでのピチューの扱いには誰もが脅威を抱いているであろうVoidだったり、とにかく有名なプレイヤーが名を連ねています。

また、何より番付に唯一アジア人・日本人でランクインしているあばだんごは、日本人のスマブラプレイヤーに限らず世界中のどのプレイヤーでも知っているような名前でしょう。あばだんごスペシャルがSPにおいて見れなくなってしまったのは本当に口惜しい。

あばスペは乱用禁止です【スマブラWiiU】

ただ、こうして見てみると「なんだ日本人入ってるじゃん、稼げるじゃん」というように感じることもあるかもしれませんが、あばだんごは本当に世界中で一握りのプレイヤーであることに変わりはなく、また上位勢(しかも海外選手がほとんど)が主に稼いでいるという現実を見てみると、決してスマブラが稼ぎやすいとはなかなか言えたものではありません。

そういった実情にはどんな背景があるのか、特にスマブラの生みの親である日本という国においてスマブラが稼ぎやすいと言えない現実があることには、どういった理由があるのか。賞金が出るのは「大会」であるケースがほとんどなので、スマブラSPにおける大会にフォーカスしてそのことについて考えていきましょう。

日本のスマブラ大会では賞金が出ないことが多い?

長者番付を見てみるとかなりの額を稼いでいるプレイヤーが多いですが、基本的に「海外の大会」においては受賞することによって賞金を得られるケースが多いです。

その理由については後述するとして、一方の日本のスマブラ大会では実は「賞金が出ない(景品はある)」というケースが案外多かったりします。

 

例えば優勝したらば商品券だったりゲーム商品だったり、はたまたライフスタイルグッズだったり、もちろん時には賞金としてお金をもらえることもあるでしょうが、基本的には優勝商品としてお金ではない他の何かをもらうケースの方が圧倒的に数を占めています。

このことには海外と日本のスマブラ大会における違いが、大きな影響を与えていると考えることができます。

日本と海外のスマブラ大会の違いは?

海外の大会と日本の大会、同じスマブラの大会ではありますがその規模や背景には大きな違いがあります。

例えばその1つとしてあげるとするならば、大会の運営が赤字運営なのか・黒字運営なのか、そこで大きな違いが生まれている現実があるのです。

それこそ海外の大会ではプレイヤーの参加費から賞金を賄い優勝者に支払う、というケースが多いのですが、日本ではそれが賭博罪にかかってしまいます。参加費から賞金を賄えれば黒字運営というのも実現できるものですが、参加費以外の場所から賞金を用意するとなるとそう簡単なものではないでしょう。

加えてそもそもの運営において赤字となってしまっている大会やコミュニティも日本にある中で、そこにプラスして賞金の問題を工面しようとするのはなかなか難しい話なのです。もちろん今のスマブラの規模の広がりやeスポーツの浸透を見る限りではそういった赤字運営の大会というのも減っていくとは思いますが、これまでの実情を見る限りでは賞金をポンと出せるようなものではないということです。

 

また、スマブラでプロとして活躍するなら「大学生まで」がピークだとはよく言われていることでもありますが、プロのゲーマーとして経済的に安定が得られない中でスマブラをプレイし続けるということにも、やはりそう簡単にいくものではないというのも確かでしょう。

現にYouTuberとして動画配信を生業としている人も増えてきている世の中ではありますが、ゲーム実況のみで生活をするようなケースはそこまで多くはないのが現実ですし、会社などに勤めずにゲーマーとして食べていけるような人はほんの一握りです。

実際、ストリートファイターなどのeスポーツ向きの格闘ゲームにおいてはプロとして活動している人が見られるケースもありますが、スマブラはあくまでアクションゲーム。しかも2D格闘ゲームに対するアンチテーゼとして作られたゲームである以上、そういった側面から前述したように「稼げる大会」が少ないのも事実。

リモートで働くことができる実情、それこそ海外のように一人の人間が複数の収入の柱を持っていたり、ゲームというものを通じて収入を得るだけの規模感と土壌が整っている環境では話が別ですが、日本の勤務形態・景気・社会事情・法整備・性質上などを振り返ってみると、「新卒で就職せずゲーマーになります」「退職してゲーマーになります」「定年後のことは考えません」とはそう簡単に口にしずらいというのが実際のところでしょう。

 

これからはeスポーツとしてのスマブラも広く浸透していくにつれて、スポンサーがつきやすくなったり、大会の規模が大きくなり運営形態が変わっていったり、何より「ゲームを続けやすい」環境が整えられていったり、そういった淡い期待こそはありますが、「スマブラで稼げる」と言い切れるような状態になるまでにはそこそこの時間がかかるのではないでしょうか。

まとめ。

と、ここまでスマブラ for Wii Uの長者番付に触れてみたり日本と海外の大会事情の違いについて見てみたりと、主に「賞金」という部分にフォーカスして考察してきました。

こうして見てみると海外と日本の違いにわだかまりを感じるようなこともあるかもしれませんし、プロとして活躍しているプレイヤーの覚悟とすごさを改めて実感させられるようなこともあるかもしれません。

 

ただ、あくまで個人的に思うのは「やっぱりゲームは楽しいからやる」というのが主な結論です。

別にスマブラで稼げるということが判明したからといってそれが目的になるわけではありませんし、「楽しくないのに稼ぐためにやっている」みたいな状況になるのであれば普通の会社で普通に働く方が現実的にも将来的にもベターでしょう。

そういった状況にならないためにも、というよりゲームというものの本来の目的というのを考えたときに、やはりスマブラを純粋に楽しんでプレイするというのが任天堂にとっても自分にとっても、そして何より桜井さんにとっても良いことでしょう。

 

そういったことを考慮した上で、ゲームそのものがプロ化しすぎていくような状況、「純粋にスマブラを楽しめる」というような大会であったり環境だったりが亡くなってしまわないことを願い、かつプロとして活動したい人がさらに日の目を浴びれるような環境整備がなされていくと良いですね。どっちもどっちということではありますが、全てのスマブラプレイヤーにとって、徐々に徐々に、より良い方向に向かっていくことを期待しています。


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