今回はRADWIMPSの楽曲「大丈夫」について、歌詞全文の意味やMVフル動画の解釈&考察を行っていきたいと思います。
映画「天気の子」の主題歌として発表されているRADWIMPSの「大丈夫」。「君の名は。」主題歌も大きく話題を呼んだように、今回の「天気の子」アルバムに収録されている主題歌の多くも非常に大きな注目を集めています。
RADWIMPSは「天気の子」の世界観をどう歌い上げるのか、どういったメロディーや歌詞の意味を通じて表現するのか、そういったところに注目して「大丈夫」を紐解いていきましょう。
RADWIMPS「大丈夫」など映画「天気の子」主題歌一覧のタイトルが発表される
発売まであと1か月!
7/19リリース「天気の子」、ジャケットビジュアルを公開しました!
主題歌「愛にできることはまだあるかい」「グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子」を使用した映画『天気の子』最新予告篇映像も公開中!
▼ご予約はこちらからhttps://t.co/bUAVHDKFax pic.twitter.com/dX6smPY1Tj— RADWIMPS (@RADWIMPS) June 19, 2019
2019年7月19日から公開される映画「天気の子」は、新海誠監督の新作ということで大きく注目を集めている令和時代最大の話題作。
新海誠監督にとっては前作に位置する「君の名は。」ではRADWIMPSの楽曲を存分に生かした世界観の描き方が旋風を巻き起こしただけに、今回の「天気の子」にも同様に抜擢したRADWIMPSの主題歌の数々からは目が離せません。
そんな注目の主題歌たちがお披露目されたのは公開2週間前という、待ち遠しく思うファンにとってはたまらないタイミング。アルバム「天気の子」にも収録されている以下主題歌5曲のタイトルが発表され話題を呼んでいます。
- 「風たちの声」
- 「祝祭 feat.三浦透子」
- 「大丈夫」
- 「愛にできることはまだあるかい」
- 「グランドエスケープ feat.三浦透子」
それぞれMovie editバージョンとして「天気の子」では流れる楽曲もありますが、主題歌のタイトルの並びはこのようなところとなっていました。
ちなみに「愛にできることはまだあるかい」「グランドエスケープ feat.三浦透子」については事前に予告映像で楽曲が流されており、作品の世界観やその雰囲気を前もって掴むことができます。
映画「天気の子」の物語では、天候の調和が狂っていく時代に運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を選択するさまが描かれているのですが、RADWIMPSの野田洋次郎さんの声とエモーショナルなサウンドと作品の世界観が相まって、正直なところ予告の時点で既に感動モノ。
新海誠監督は野田洋次郎さんから送られてきた楽曲に対して次のようにコメントしており、RADWIMPSの楽曲が「天気の子」の世界をまた奥深いものにしていることが伺えます。
『帆高ってこのときこういう気持ちだったんだ』『陽菜ってこういう子なんだ』みたいなことが曲に書いてあった。
僕が知らない少年少女の気持ちが洋次郎さんの曲の中に入っていて、それを発見してくような……コンテを書いている期間はそんな感じでしたね。
(中略)
この1年半は、RADWIMPSのことが、洋次郎さんのことがどんどん好きになってく時間でした。
もともとファンで曲も好きで、『君の名は。』で一緒にやってもっと好きになっていたんですけど、変わらずずっと遠い場所で輝いている星みたいな人たちだったんですよ。
今でもそうなんですけど、『天気の子』をやったことで少しだけ友達に近くなりました。
一方の野田洋次郎さんも「天気の子」の脚本を読んだ上で次のようにコメントしており、クリエイターやアーティストとしてそれぞれが深く共鳴しあっているからこそ、こういった素晴らしい作品が出来上がるのだなと実感します。
新海さんらしくもあって、意外性もありました。もうちょっとわかりやすくマスに向けた物語を描かれるのかなと思っていたら、新海節を発揮したすごく攻めた内容で。
この物語は賛否を巻き起こすんだろうなと思ったし、僕は余計に新海誠さんという人が好きになりましたね。自分のやりたいものに対してものすごく正直なんだと驚かされました。
(中略)
すごく監督が信頼を置いてくれてるのを実感できたので、『ここまでは音楽監督は言わないかな』というところまで踏み込んで言うようになりました。
だからこの作品を通して、僕が出せるものをすべて渡そうと思いました。
自分は個人的に新海作品がとても好きで過去作も全て見てきたのですが、今回の「天気の子」についても本当に楽しみでしかありません。RADWIMPSのファンとしても正直たまらないです。
RADWIMPS「天気の子」アルバムには全31曲収録で店舗別購入者特典も
ニューアルバム「天気の子」、主題歌5曲のタイトルを解禁!店舗別購入者対象特典の詳細も!
詳細はオフィシャルHPのNEWSページでご確認ください。https://t.co/511PlLutvy— RADWIMPS (@RADWIMPS) July 2, 2019
そんな話題作「天気の子」主題歌の5曲はRADWIMPSのニューアルバム「天気の子」に収録されており、さらにはアルバムの購入者を対象にした特典までもついてくる大盤振る舞いっぷり。
以下アルバムの詳細な情報となります、リリース日は映画公開日と同じ2019年7月19日とのこと。
●リリース情報
new album『天気の子』(同名アニメーション映画のサウンドトラック)
2019年7月19日(金)発売
UPCH-20520/3,000円(+tax)〈収録曲〉
“愛にできることはまだあるかい”
“グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子”
“風たちの声 (Movie edit)”
“祝祭 (Movie edit) feat.三浦透子”
“大丈夫 (Movie edit)”
主題歌となるボーカル楽曲5曲と、26曲の劇伴、計31曲を収録〈アルバム『天気の子』の購入者先着特典〉
HMV:CDサイズカード「愛にできることはまだあるかい」ver./TOWER RECORDS:CDサイズカード「グランドエスケープ」ver./Amazon.co.jp:CDサイズカード「風たちの声」ver./TSUTAYA:CDサイズカード「祝祭」ver./上記以外のCDショップ:CDサイズカード「大丈夫」ver.
※各CDショップにて映画『天気の子』の5曲の主題歌にちなんだ、5種類のCDサイズカードをご用意しています
※特典は数に限りがあり、なくなり次第配布終了となります
※一部対象外の店舗もありますので、特典の有無に関しては直接各店にお問い合わせください●作品情報
『天気の子』
7月19日(金) 全国東宝系公開
原作・脚本・監督:新海誠
音楽:RADWIMPS
声の出演:醍醐虎汰朗/森七菜/本田翼/倍賞千恵子/小栗旬
キャラクターデザイン:田中将賀
作画監督:田村篤
美術監督:滝口比呂志
製作:「天気の子」製作委員会
制作プロデュース:STORY inc.
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
配給:東宝
(C)2019「天気の子」製作委員会
購入者には映画「天気の子」5曲の主題歌にちなんだ5種類のCDサイズカードがプレゼントされ、各店舗毎にその内容も異なっています。
CDショップ毎にCDサイズカードが違っているのでその点はご注意ください、改めて特典のみまとめるとこのようなところ。
- HMV:CDサイズカード「愛にできることはまだあるかい」ver.
- TOWER RECORDS:CDサイズカード「グランドエスケープ」ver.
- Amazon.co.jp:CDサイズカード「風たちの声」ver.
- TSUTAYA:CDサイズカード「祝祭」ver.
- 上記以外のCDショップ:CDサイズカード「大丈夫」ver.
特典を全てコンプリートするのも良いですし自分のお気に入りの楽曲のみ手に入れるのも良いでしょう、ぜひお近くの店舗を探して購入者特典をゲットしてみてください。
RADWIMPS「大丈夫」歌詞全文の意味やMVフル動画を解釈&考察
さて、それではそうして大きく注目を集めている「天気の子」の主題歌であるRADWIMPSの「大丈夫」について、今回は特にフォーカスしていきたいと思います。
MV動画やフルバージョンの歌詞については映画公開日とともにリリースされるため、そこですぐさま追記させていただきます。
現状明らかになっている「大丈夫」の歌詞はこちら。
「大丈夫」RADWIMPS
作詞:野田洋次郎世界が君の小さな肩に乗っているのが
僕にだけは見えて
泣き出しそうでいると「大丈夫?」ってさ
君が気付いてさ 聞くから
「大丈夫だよ」って
僕は慌てて言うけどなんでそんなことを言うんだよ
崩れそうなのは君なのに世界が君の小さな肩に乗っているのが
僕にだけは見えて
泣き出しそうでいると「大丈夫?」ってさ
君が気付いてさ 聞くから
「大丈夫だよ」って
僕は慌てて言うけどなんでそんなことを言うんだよ
崩れそうなのは君なのに取るに足らない 小さな僕の
有り余る今の 大きな夢は君の「大丈夫」になりたい
「大丈夫」になりたい
君を大丈夫にしたいんじゃない
君にとっての 「大丈夫」になりたい
今回の「大丈夫」についてはそこまで解釈や考察の余地のないシンプルな歌詞となっていますが、タイトルにもなっている「大丈夫」というワードが繰り返される印象的なバラードとなっています。
歌詞の内容から察するに、主題歌の曲順は実際に映画を見てみないとわからない部分はありますが、物語の後半もしくはED前後でこの「大丈夫」も流れることが予想されるでしょう。
さて、そんな「大丈夫」の歌詞の意味についてですが、ここでは「大丈夫」という言葉はどういった意味合いを持っているのかということが、楽曲の歌詞を読み解くことにもつながります。
映画「天気の子」では主人公である帆高が陽菜と出会い、愛を育み、そして困難や自身の運命に立ち向かっていく姿が描かれていますが、そもそも陽菜は「とある事情」を抱えているとされていました。主なあらすじがこちら。
「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。
彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らすその少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。
あらすじにもこのようにあるように陽菜はある事情を抱えているということですが、それはおそらく「天気を自在に操ることができる」という能力を持っているがゆえに抱えているものでしょう。
実際に公開に先立ってリリースされている予報映像の中でも、ヤンキーのようなリーゼント頭の銃を持った男と帆高がもみ合っている様子が描かれていたり、銃が発砲されるという物々しいシーンまで描かれています。
こういったことから「天気の子」の物語は何かしらの勢力が陽菜を巡って介入してくるものだと思われますが、そんな陽菜に対する帆高のメッセージが「大丈夫」には込められていました。
その上で歌詞を読み解いていくと、今回の楽曲では「大丈夫にする」ということと「大丈夫になる」ということが違う意味合いを持っているものとして描かれています。
君を大丈夫にしたいんじゃない
君にとっての「大丈夫」になりたい
「大丈夫」のこの歌詞には色々な憶測があるとは思いますが、まず前提として「大丈夫にする=動作」「大丈夫になる=状態」という2つの違いがあることがわかりますね。
このことから楽曲における「大丈夫」に関しては、次のような意味合いが込められているのではないかと考察しました。
- 大丈夫にする=帆高の言葉や行動によって陽菜が大丈夫になること
- 大丈夫になる=帆高がいることによって陽菜が大丈夫になること
これは一見すると違いがわかりにくいかもしれませんが、「帆高がいるだけで」大丈夫な状態になるということであり、それはつまり帆高が陽菜の一部となるのを望んでいることを表しているのではないでしょうか。
ここで言う一部になることとはつまり「帆高の人生」「陽菜の人生」をそれぞれ歩んでいくのではなく、「2人の人生」を共に歩んでいくということ。
お互いが相手の存在の一部となって、いつまでも「大丈夫」だと思えるような安心感のある関係性を築いていきたい、そうして確かな愛情を共に育んでいきたいという思いが歌詞にも込められているのだと感じました。
また、個人的な解釈ではありますが「大丈夫」という言葉は時に人を傷つける、無責任な言葉になり得ることもあると思います。
自分が困っているとき、どうしようもない壁にぶつかったとき。そういう時に「大丈夫だよ」と声をかけられても、安心する人もいれば「大丈夫じゃない」と感じる人もいるかもしれません。
さらには「大丈夫だよ」と言っておいたとしても抗うことのできないこと、無事ではなくなってしまうこともあるでしょう。
そういったことを考えた上でも「大丈夫にする」というのは「大丈夫だよと声をかけること」であって、帆高が陽菜にしてあげたいことはそれだけではないのかもしれません。
誰かにとって本当の意味での「大丈夫になる」ということ。それはただ人を気遣ったりねぎらうためにかける「言葉」ではなく、共に生きることを決意したある種の強い覚悟の込もった「生き方」そのものなのではないでしょうか。
まとめ
ということで今回は、映画「天気の声」の主題歌であるRADWIMPSの楽曲「大丈夫」について、歌詞全文の意味やMVフル動画の解釈&考察を行ってきました。
他の主題歌にはなりますが「愛にできることはまだあるかい」には、次のような歌詞があります。
君がくれた勇気だから
君のために使いたいんだ君と分け合った愛だから
君とじゃなきゃ意味がないんだ
帆高にとって陽菜は、そして陽菜にとって帆高は、決して欠かすことのできない大切な存在。それは「一心同体」と言うこともできますし「運命共同体」と言うこともできるでしょう。
そして、「君とじゃなきゃ意味がない」そう真正面から伝えられる大切な人だからこそ「大丈夫になりたい」のだと。そんな帆高の強い覚悟と願いが込められたのが今回の「大丈夫」という楽曲でもありました。
これだけ少ない言葉でも人を感動することができるRADWIMPSもとい野田洋次郎さんは本当にすごいと思いますし、劇中でも「大丈夫」が流れるシーンには注目しておきたいところです。