今回はあの菅田将暉さんとあいみょんが奇跡のコラボを果たした楽曲「キスだけで feat.あいみょん」について、MVや歌詞の意味を解釈&考察していきたいと思います。
菅田将暉さんとあいみょんという驚異的なビッグネームのコラボであるにも関わらず、まさかの「朝4時」にMVは前告知もなく公開。
「今日は女だから」という印象的な歌詞が飛び交う「キスだけで feat.あいみょん」、そんな話題の楽曲のMVや歌詞の意味や、菅田将暉さんとあいみょんの2人の関係など徹底して考察していきましょう。
菅田将暉が奇跡のコラボ「キスだけで feat.あいみょん」MVが朝4時に公開。
まず、今回朝の4時に突如YouTube上で公開されたのがこちらの楽曲「キスだけで feat.あいみょん」。
前告知もなくいきなり菅田将暉さんのチャンネルでMV(ミュージックビデオ)が公開され、数多くのファンが朝っぱらから度肝を抜かれることとなりました。
今回のコラボ曲「キスだけで feat.あいみょん」は7月10日にリリースされる菅田将暉さんのニューアルバム「LOVE」に収録されており、アルバムの発売に先駆ける形でMVが公開されています。
ドラマ「パーフェクトワールド」の主題歌である「まちがいさがし」を見事に歌い上げたと思ったら、その直後に甘くて切ないバラードである「キスだけで feat.あいみょん」をリリース。
改めて菅田将暉さんの表現の幅広さを実感するとともに、ファンとしてもこれだけ勢力的に活動してもらえたらもうこれ以上望むものもありません。
そんな菅田将暉さんとあいみょんという豪華かつ突然のコラボが話題を呼んでいますが、そんな2人の関係についても気になるところ。
実は今回の「キスだけで feat.あいみょん」はなんと「公園」で作られた楽曲だそうで、そのことについて菅田将暉さんも次のようにコメントしています。
初めてあいみょんの曲を聴いた時に勝手ながら縁を感じ、この人に会いたい!と強く感じたことを覚えています。会わなきゃ、と言うか、あんな衝動に駆られたのは初めてでした。そこからは早かったです。
対談を経て、気づいたら公園で一緒にギターを弾き、歌い、隣にいるひゅーいくんはベロベロな中、「何か作りたいね」なんて話をしながら彼女と朝まで恋バナをしました。そしたらふと携帯に言葉をメモリ、こんな感じかな?と、彼女は歌い出し、それがもう今の曲でした。まんまです。その場で完成しました。
そのスピードと形にする力を間近で見れた事は僕にとって財産です。初めて感じたあの衝動の答えがそこにありました。
そしてまたこの曲で描かれる”人と人との間にある揺らぎ”はきっとみなさん身に覚えがあると思います。普遍的なものを作れた事に豊かさを感じています。
是非聴いてみて下さい。宜しくお願いします。
また、一方のあいみょんも次のようにコメントを出しており、今回のコラボの意味合いや2人の相性の良さ・仲の良さが伺えます。
菅田将暉さんのコメントが全てです。本当にありがとうございます。新しい領域、未体験の音域。
とてもチャレンジな曲になったと思います。沢山の方に聴いてもらえますように。アルバムに参加できて嬉しかったです。
p.s ちょっと何かコメントで小ボケを挟もうかなぁ、と思ったけど、だっちんのコメントがあまりにも完璧すぎて辞めました。
こんなにお洒落な楽曲の制作秘話があるものかとファンとしてもたまらないものがありますが、コメントにもあるように菅田将暉さんは以前よりあいみょんに「会いたい!」という思いを抱えていました。
音楽性の合致もありますが同じ時代に2人が生きているという運命的な意味合いにおいても、菅田将暉さんと同様に独自の世界観を表現するあいみょんは普段から気になる存在だったということです。
そういったこともあってか以前に菅田将暉さんがあいみょんの「2人の世界」をライブでカバーしたり、ラジオで共演したり、ドンキに買い物に行ったり(笑)、そしてときにはディズニーランドに行ったり。もうとにかく仲が良く一緒にいる時間も多いのでした。
もちろんずっと2人でいると変に疑われてしまうことがあるかもしれませんが、そこには菅田将暉さんとあいみょんも大ファンだという石崎ひゅーいさんも常に行動を共にしています。
今回の「キスだけで feat.あいみょん」についてもそんな3人で一緒にいるときに制作された楽曲で、上記のエピソードも含めてとにかくお洒落で素敵な仕上がりとなっていました。
ちなみにここだけの話、菅田将暉さんとあいみょんは互いに「みょん氏」「だっちん」と呼びある仲なんです。もうとにかく仲が良くて最高の関係性だなあとファンとしても嬉しく思います。
菅田将暉「キスだけで feat.あいみょん」MVや歌詞の意味を徹底考察
さて、そんな話題の作品として数多くのファンを虜にしている菅田将暉さんの「キスだけで feat.あいみょん」について、歌詞の意味とMVの内容について解釈と考察を行なっていきましょう。
まず参考までに楽曲の歌詞全文を掲載しておくのでご覧ください、楽曲の全体像をあらかじめ捉えておくと良いと思います。
キスだけで feat. あいみょん
作詞・作曲:あいみょん
編曲:トオミヨウ
MV監督:山田健人私今日は女だから 今日は女だから
きっと 抱きしめてもらえないでしょう
今日は女だから 今日は女だから
ずっと 溢れているでしょう確かめなくても
湿ってく 揺らいでく
沈みたいのキスだけでいけそうなの
傷だらけになるとしても
キスだけでここにきたの
やるせないね やる気ないね?お前今日は女だから 今日は女だから
ちょっと 忍ばせているでしょう
お前今日も女だから 今日も女だから
そっと 触れていたい待ち構えていても
歪んでく 乾いてく
急がなくちゃキスだけでいけそうなの?
傷つけてもかまわないの?
キスだけでここにきたの?
やるせないね 眠れないね背中合わせの夜
心臓泣かせの夜
重なり合いたい気持ちをまたいで
抱きしめて
キスだけで私今日は女だから お前今日は女だから
いつも女だから いつも女だから
今日も2人だから
ちなみに今回お話するのはあくまで個人的な解釈に過ぎず、音楽やMVというのは閲覧する個々人の解釈にその意味が委ねられるケースが非常に多いので、あくまで自分の解釈を深めていくための参考程度に読んでいただければ幸いです。
「今日は女だから」は生理を表しているのではないか
まずこのMVを象徴するようなワードがこちらでしょう、歌詞にも冒頭から最後まで「今日は女だから」という印象的なワードが何度も繰り返されています。
このワードを理解することが楽曲全体の考察にもつながるのだと思いますが、個人的にこの楽曲は「男女の中で揺れ動く気持ち」や「寄る辺ない気持ち」つまりもどかしい思いというのがメインテーマとなっていると感じました。
それを踏まえて「今日は女だから」というワードについて考察していくと、これは「女=女の子の日=生理」を意味しているのではないかと個人的には解釈しています。
菅田将暉さんとあいみょんがそれぞれ歌い上げている次のパートでは、女の子の日であるために「抱きしめてもらえない=行為に及ぶことができない」ことを表しているように感じます。
私今日は女だから 今日は女だから
きっと 抱きしめてもらえないでしょう
今日は女だから 今日は女だから
ずっと 溢れているでしょうお前今日は女だから 今日は女だから
ちょっと 忍ばせているでしょう
お前今日も女だから 今日も女だから
そっと 触れていたい
同様にタイトルにもなっている「キスだけで」についても、行為をしないということを表しているように感じました。
キスだけでいけそうなの
傷だらけになるとしても
キスだけでここにきたの
やるせないね やる気ないね?キスだけでいけそうなの?
傷つけてもかまわないの?
キスだけでここにきたの?
やるせないね 眠れないね
ただし、決してそれはやらしいような意味でもないですし、やらしいように伝わってくるわけでもありません。
そうしていやらしさを感じさせないのが菅田将暉さんとあいみょんさんの楽曲センスや言葉の選び方、そしてMVの描かれ方によるものなのかもしれませんが、何れにしても変な生々しさはなく男女の中で揺れ動く気持ちがピュアに表現されている楽曲となっているでしょう。
あるいは仮に「女の子の日」という解釈を省いたとしても、もう少し純粋に捉えると「愛し合うこと」になかなか踏み切れない2人の姿が描かれていると解釈することもできます。
よく恋と愛の違いについて論じられるケースなどを見受けますが、それに近い形で「愛」になかなか踏み込むことのできないもどかしさや、それでも「キスだけで」互いの愛を感じることのできる純粋さを表していると感じることもできるのではないでしょうか。
男女が逆になっているのは互いの気持ちを思いやっていることを表現している
また、この「キスだけで feat.あいみょん」で印象的な点がもう1つ。
それは「私」という女性目線の歌詞パートを男性である菅田将暉さんが歌い、「お前」という男性目線の歌詞パートを女性であるあいみょんが歌い上げているというところ。違和感を感じた人もいるかもしれませんがこれは面白い表現の仕方だなと感じました。
その意味合いについては様々な意見がありますが、個人的には「男性だからこそわかる女性の気持ち」「女性だからこそわかる男性の気持ち」を表しているのではないかなと思います。
実際に菅田将暉さんもアルバム制作に際するインタビューで次のようなエピソードを語っており、菅田将暉さんとあいみょんがそれぞれ「男らしさや男性の気持ち」「女らしさや女性の気持ち」を歌い上げていることがわかります。
女性が歌う「男の歌」ってすごく好きなんです。その歌っている人自身もキュートに見えるし、女性らしさも出るし、男の男らしいところも女々しいところも見えるし。
という話をしたら、みょんから、それは逆もしかりでという話をされて、「私」という女性目線を歌わせたいと言われたんですよね。
エピソード自体は完全に自分の実体験、想像とか願いが多いんですけど(笑)、そんなことをしゃべり、みょんがその場で書いてという流れでした。
ただ、これは男女の気持ちが見ている人にも共感できる形で描かれていたり、楽曲の中にいる男女は「理解し合っている」ようにも思えますが、個人的にはそうではないと感じる部分も同時にあります。
特に今回のMVでは菅田将暉さんとあいみょんが背中合わせで歌う様子が描かれており、それは同時に「2人の思いがすれ違っている」ということも表しているように感じるのです。
実際に歌詞にも男女の想いのすれ違いが描かれており、次のパートでは「確かめなくても湿ってく」「待ち構えていても乾いてく」という対照的な男女の想いが描かれていました。
確かめなくても
湿ってく 揺らいでく
沈みたいの待ち構えていても
歪んでく 乾いてく
急がなくちゃ
何が湿って何が乾くのかは野暮なので解釈する必要はありませんが、「キスだけで済ます=女の子の日(という個人的な解釈)」ということに対して「やる気ないね?」というある種の女性が抱く諦観と、「眠れないね」という男性が抱く焦りのような気持ちがそれぞれすれ違っています。
それは男性が女性の気持ちを完全には理解しきれないように、そして女性もまた男性の気持ちを完全には理解しきれないように、それぞれ別の人間なので当たり前ではありますが「完全に全てが分かり合えることなんてない」「もちろん男女の間で理解し合えないことだってある」ということを表しているのではないでしょうか。
ただ、そうして2人の間で揺れ動く気持ちがあったり遣る瀬無い気持ちがあったとしても、それぞれがそれぞれのことを想い愛し合っているということは確かな事実で。
ソワソワして落ち着かないながらも、「今日も2人だから」とキスだけで互いの愛を確かめ合う淡く切ない男女が描かれているというのが、今回の楽曲やMVの持つ意味合いなのではないでしょうか。
まとめ
ということで、朝4時というファンにとってはサプライズプレゼント的な時間に公開された菅田将暉さんの「キスだけで feat.あいみょん」について、歌詞やMV動画に込められた意味合いを解釈&考察してきました。
最後にはなりますが、この魅力的で素晴らしいMVを制作してくださった監督の山田健人さんのコメントを紹介し記事を締めていきたいと思います。
この情緒的な曲で歌われている男女の話を、なにか抽象的な世界観で表現できないかと考えました。
分かっているのにどこか落ち着かず揺らいでいる宙吊りの気持ち、ソワソワして覚束ない足元。
行き交う2人の気持ちが互いを探りながら、最後はお互いの身体も心も、まるで傀儡みたく何かに操られているかのような、無意識で、一瞬で、永遠のような時間の中で通じ合っていくのだと思います。
これほどまでに素敵な世界観を表現できるのは流石の一言ですし、楽曲自体を制作した菅田将暉さんとあいみょんの才能とセンスにも脱帽です。
また2人のコラボをぜひ見てみたいとファンとしても願うばかりですね、改めて素敵な楽曲をありがとうございました。