今回はカルロスゴーン氏が行った記者会見に突如名前が挙げられた東京大学の田中亘教授について、チェックしていきたいと思います。
予め今回の日産の一件におけるクーデターを引き起こした・関わった人物として日本の政治家の名前が挙げられる予定だったゴーン氏の会見ですが、なんと「レバノンの国益に関わるため」という理由でリアルタイムで名前が挙げられないことが明かされました。これにはネット中継を見ていた多くの日本人も落胆?していた様子。
しかし、そういった中で突然「ゴーン氏がこれで逮捕されたのはshame(恥)である」という発言を引用する形で田中亘教授の名前がゴーン氏の口から明かされることに。
これには多くの日本人の関心が寄せられており会見以降は田中亘教授も忙しくなるのでは…という声も多く挙がっていました(とばっちりの様な気も)。そんな東京大学の田中亘教授について詳しく見ていきましょう。
東京大学田中亘教授がカルロスゴーンの会見で言及される
まず今回のカルロスゴーン氏の記者会見の内容について、簡単におさらいしておきます。
- 1日8時間も尋問された
- 人権と尊厳を奪われた
- 告白(自白)の強要を検察にされた
- これらは国連基準に違反するものである
- 日本を脱出した方法については語らない
- 妻のキャロルや家族に感謝
- 日本の検察や日産が画策した
- 日本の人質司法には問題がある
- 司法取引に参加しなかったので迫害された
- 復習に燃えた日産がこうした行動を取った
- 有罪率が99.4%という日本司法制度に置かれた
- その中で名誉ある真実を明らかにしようとした
- 私への起訴内容は根拠がない
- 陰謀を描いたのはは西川社長、豊田社外取締役
- 私への画策に気付くことができなかった
- 検察と日産で秘密裏に会議が行われた
- まだ決まっても支払われてもいない報酬で逮捕された
- 東大の田中さんはこれで逮捕は日本の恥と言った
- シャワーは週1、薬の要望も受け入れられなかった
- 英語も仏語も出来ない取り調べだった
- 担当検事シマダに証拠隠滅で妻との面会を拒否された
- 妻とも会えないのは人間と動物の間の扱いだった
- スピーディな裁判は基本的人権である
- 私がフェアな扱いを受ける可能性はないと思った
- 報酬の過小申告日本では有罪でもテネシー?では無罪
- 新生銀行の件は役員一致で決めたこと
- 会社に損失は与えていない、何が問題なのか
- 1470万ドルの報酬は契約に基づくもの
- CEOの予備費を使う際は複数の承認が必要だった etc…
全てではありませんが逃亡先のレバノンから放送された記者会見では、主に拘束(監禁)中の様子であったり自らの無実を主張するものであったり、はたまた日本の法整備だったり諸々の制度をとやかく言うものだったり。長く長く色々なことが語られていました。
自分もリアルタイムで視聴していたのですが、日産やゴーン氏そのものにはほとんど関心はないもののシンプルに「政治家の演説みたいだなー」とか「なんかよくわからんけど色々話してるなー」といったざっくりとした感想を抱きました。笑
と、その中でも兼ねてから多くの日本人の関心を寄せていた「政治家の名前」が明かされないという状況で、上記記者会見で語った内容にあるように「東京大学の田中教授」なる人物が登場したのです。
田中教授は別に悪いことをしたわけではないのですが、突然のゴーン氏からの暴露にリアルタイムで驚いていたのではないでしょうか。
その内容というのも「ゴーン氏がこれで逮捕されたのはshame(恥)である」と田中教授が言ったという形で会見で言及されており、いわば「ゴーン氏の肩を持った」というような形で紹介されていたわけです。これはなかなかのとばっちりでしょう。
東京大学田中亘教授とゴーンの関係性は?
ということで突如多くの関心を集めることとなってしまった田中亘教授ですが、カルロスゴーン氏とはどういった関係性があるのでしょうか?
可能な限り調査をしてみたのですが実際に2人が対談しているようなことも直接の関係性がある証拠もなかったのですが、東京大学の教授ということである程度公に出した意見(談話やネットや論文など)がゴーン氏に引用されたという形だと考えられます。
田中亘教授は東京大学の社会科学研究所・比較現代法部門の教授で、専門分野は「商法」「会社法」「法と経済学」ということで、日産の経営問題とはかなり近しい分野を研究されている方だということもわかっています。
もちろん権威ある東京大学の経済学専門家にゴーン氏が直接意見を伺ったという可能性も考えられますが、何れにしても「ゴーン氏の逮捕は恥である」というような趣旨の内容の発言をしたことは確か。
実際、以前行われた「法と経済学会」の全国討論会にてパネリストとして田中亘教授が参加した際に、田中亘教授本人ではありませんがカルロスゴーン氏ならびに日産の経営・経済周りについてディスカッションや発言がなされていたという事実も残っています。
そういった意味でも田中亘教授と経済・経営、強いては今回の日産のゴーンクーデターなる一件はかなり近しい関係にあり、それをゴーン氏が上手く利用(引用)したというような捉え方もできるでしょう。
何れにしても田中亘教授からすれば会見で自らの名前が出ることは本望ではなかったかもしれませんが、言われてしまったものは仕方がありませんね…ただあくまで1人の経済学者の意見に過ぎないので別に問題発言とまでは言えないでしょう。
東京大学田中亘教授のプロフィールと経歴
と、決して悪いことをしたわけではないのですが話題を呼んでいる田中亘教授について知らない人も多いと思うので、簡単にプロフィールや経歴をチェックしていきましょう。
田中亘教授は日本の法学者で、東京大学社会科学研究所教授です。専門は前述したように「商法」「法」「経済学」となっています。
東京大学の先生ということでとても権威ある方です、1996年に東京大学法学部を卒業してからは以下のように教授としてのキャリアを積み上げてきました。
- 1996年 – 東京大学法学部卒業
- 1996年 – 東京大学法学部助手
- 1999年 – 成蹊大学法学部講師
- 2002年 – 成蹊大学法学部助教授
- 2007年 – 東京大学社会科学研究所准教授
- 2015年 – 東京大学社会科学研究所教授
また研究者として著書も出版しており、その中でも「会社法」は会社における法の全てを解き明かした解説書として多くの読者さんに愛されています。
今回の一件でゴーン氏に発言が引用されたということはそれだけ信頼性があるということの証明でもありますし、そういった意味では田中亘教授について気になった場合は著書を読んでみるというのも良いかもしれませんね。
ゴーンの会見に対するネットの反応
そんな田中亘教授の突然の登場に東京大学の学生さんや関係者の方は特に驚いたかもしれません、ネットでは田中亘教授を知っている人・知らない人など多くの人がゴーン氏の口から出された名前に関心を抱いている様子でした。
中にはちょうど最近放送されたガキ使の「笑ってはいけない」にちなんで「田中タイキック」「田中アウト」なんてツイートも見られましたが、日産のクーデターに対する関心の有無に限らず多くの日本人の注目を集めているということは確かですね。
会見以降田中亘教授のもとにメディアが取材などに訪れる可能性もなきにしもあらずですが、別に悪いことをしているわけではないのでネットも含めてあまり囃し立すぎないことを願うばかりです。
東京大学田中亘教授まとめ
ということで今回は、カルロスゴーン氏の記者会見で名前が飛び出した東京大学田中亘教授について見てきました。
おそらく多くの日本人の関心は「クーデターに関わった政治家の実名公表」にあったことは間違いありませんが、レバノンとの国益やら何やらよくわかりませんが難しいこともたくさんあるんですね…
ただ、そこまで日産の一件やゴーン氏そのものには興味はないのですが、正直1人の日本国民としては海外の記者会見で日本を悪く言われたような気がしてあまり良い気持ちでもありませんでした。
政治家が介入しているにせよ、ゴーン氏が悪いのか悪くないのかどちらにせよ、何れにしても早く白黒ハッキリしてスッキリさせてもらいたいものですね。今後の動向にも注目しておきましょう。